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学生の設計案をもとに空き家をリノベーション!

名張中古住宅流通促進協議会が設計コンペを実施

学校法人近畿大学は2月1日、同大学工業高等専門学校の総合システム工学科都市環境コース建築系で学ぶ学生が、名張中古住宅流通促進協議会主催の「伊賀優良住宅学生設計コンペ」で優秀賞に選ばれたことを発表した。現在名張市内では、受賞作品の案をもとに、年内の完成を目指したリノベーションが進められているという。

名張市と名張中古住宅流通促進協議会では、国土交通省が進める「住宅ストック維持・向上促進事業」の空き家対策における取り組みの一環として「伊賀優良住宅」を設定、さまざまな角度からこの住宅制度の認知度向上を図っている。

「伊賀優良住宅」は、名張中古住宅流通促進協議会が定めた一定の基準を満たすと認定された住宅で、税制面の優遇なども受けられる長期優良住宅の劣化性、耐震性、維持管理・更新の容易性、省エネルギー性の各認定基準を満たすようなリフォーム工事が施されているもの。

専門的知見から適切なメンテナンスが定期的に行われ、何世代にもわたって快適に長く住み継げるほか、資産価値も下がりにくく、住居費負担を軽くすることができる。購入者にとってリーズナブルに安心・安全な住まいを確保でき、住宅ローンの優遇措置を受けられるなど、多くのメリットがある。地域にとっては、未利用・低利用の既存住宅を再生させ、将来の空き家発生をも抑制できると考えられる。

(画像はプレスリリースより)

若い力を育成しながら空き家対策と地方創生を!

今回の学生設計コンペは、この「伊賀優良住宅」を広くアピールするとともに、実際の建築物を設計する機会を学生へと提供、将来の実践的技術者を育成するなどの目的で実施され、審査の結果、都市環境コース建築系4年の山﨑信乃さんが手がけた『木漏れ日』と題する作品が優秀賞に選ばれた。作品デザインは、「伊賀優良住宅」の改築デザイン第1号として認定されることになっている。

名張市内にも有効活用が進んでいない中古住宅や空き家は数多い。こうした住宅資産を若い力によって再生し、地域のプロジェクトへと積極的に携わる経験を通して、地域の魅力や地域貢献のやりがいを感じてもらうことも大きな目的だ。

あわせて実際にその案をかたちにすることで、空き家の解消を図り、周辺地域の問題解決や地方創生、活力あるまちづくりにつなげていくことを目指している。2月8日には、優秀賞を受賞した山﨑さんが名張市長の亀井利克氏を表敬訪問することも決まった。

デザイン案をもとにリノベーションが施された住宅は、完成後一般希望者へ販売される予定となっている。

学校法人近畿大学によるプレスリリース(News2u)
https://www.news2u.net/releases/158674

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