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空き家活用をデジタルで身近に!VUILDが1億円の資金調達

デジタル建築技術を地域に分散!遊休資産の再生促進へ

建築テック系ベンチャーのVUILD株式会社は14日、Mistletoe株式会社および不動産・住宅情報サイトの「LIFULL HOME’S」を運営する株式会社LIFULLを引受先とした第三者割当を実施、1月26日付けで1億円の資金調達に成功したことを明らかにした。

VUILDは、デジタルファブリケーション技術を活用した設計施工で、誰もが生活に必要な日用品や家具、建築物を、思い描くままに自ら作ることができるような社会の実現を目指す企業。2017年11月に事業を開始し「建築の民主化」を掲げて取り組みを進めている。

現在の建築業界は、林業家や製材所、設計者、木工職人などそれぞれのジャンルが高度に専門分化し、対象とする領域に特化して活動している。一方、PCなどに代表される近年のテクノロジーの進化と普及は、一般個人の能力を拡張し、かつて専門分化していた職能をも統合しつつある。

そこでVUILDでは、こうした波を建築業界にももたらし、500万円以下のデジタル建築技術を、日本全国各地の地域に分散・導入し、身近なものとすることで、地域の人々が自ら進める空き家改修・再生のプロジェクトや森林資源の六次産業化を支援、地方創生への貢献を目指すとしている。

(画像はプレスリリースより)

高性能木工機械「Shopbot」の導入などでDIY感覚の設計施工を実現!

VUILDでは今回の資金調達を契機に、まず米国産高性能木工機械「Shopbot」の中山間地域への導入を加速度的に進め、2020年までに全国100箇所の拠点を設ける。

「Shopbot」は、3軸コンピュータ数値制御式の切削機械で、木材を設計データ通りにすぐ削り出すことができるもの。素人では難しい木材加工、手作業の場合、高度な技術と経験を必要とする曲線の正確な切り抜きや彫刻のような立体的切削がスムーズに行える。450~500万円程度で購入可能だ。

この「Shopbot」導入と拠点開発を進めるほか、簡単に設計ができる「デザインツールの開発・提供」、誰もが製作に携われるようにするための「研修プログラムの開発・実施」も積極的に進めていく方針で、これにより各地に“小さな経済圏”を創出、その協働で開かれた水平分散型の建築産業、身近な設計・施工の世界を作り上げていくとしている。

素材やアイデアはあるが、それを形にする技術や人材が不足している地方にとって、大きな可能性を拓くものとなるだろう。コストを抑えた遊休資産の再生・活用も進むことが期待される。

VUILD株式会社によるプレスリリース(PR TIMES)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000031751.html

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